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欧州野球ツアーズ~イタリア編~

 一般的なスポーツの国際大会とは違い、選手の国籍はもちろん血統や出身地も代表チームを構成するうえでの重要なファクターとなる野球。それを最大限生かしているチームの1つがイタリアであると言えるでしょう。イタリア、アメリカ、カナダ、ベネズエラ、キューバ、ブラジル、アルゼンチン…。出身国は違っても同じ民族の血を引いている、世界中の選手たちによって結成されるアッズーリ(イタリア代表の愛称。イタリア語で「青」の意)は、国家代表であると同時に多国籍軍でもあるのです。

 イタリア代表のバックグラウンドがこれだけ多様性に富んでいることには、「祖父母の代までにイタリア人がいれば、その人物にはイタリア国籍を与えることができる」という国籍法の規定も大きく関わっています。これによって誕生した在外イタリア人は「オリウンド」と呼ばれ、イタリア国内における野球発展においても非常に大きな力を発揮してきました。それは国際大会の舞台でも同じ。今春のWBCでは、大会史上初めてチームとして2次ラウンドに進出。メキシコやカナダといった格上を破り、優勝したドミニカ共和国相手にも1点差で惜敗という互角の勝負を演じています。

 今日、オランダとともに欧州球界の双璧をなすイタリアは、長らく「代表のオランダ」に対し「クラブのイタリア」と呼ばれてきました。その背景にあるのが、欧州最高峰のプロリーグ「イタリアンベースボールリーグ(IBL)」の存在です。MLBの経済支援にも支えられて誕生したこのリーグには、2013年シーズンはサンマリノからの越境参戦も含め10球団が参加。周辺各国のトップ選手はもちろん、元大リーガーやNPB経験者なども多数顔を揃えています。最近では、2012年に元西武のG.G.佐藤外野手(千葉ロッテ)が、UGFフォルティチュード・ボローニャ1953に入団したのは記憶に新しいところです。

 そのクラブチームの隆盛は、国際大会の舞台においても実を結んできました。サッカーで言うところの欧州CLにあたる、ヨーロッパNo.1クラブを決める大会である「ヨーロッパカップ」では、ここ数年決勝でのIBL勢対決が目立ちます。一方、代表チームの大陸王者決定戦である「ヨーロッパ選手権」でも、過去2大会はイタリアが連覇中。前回大会はライバル・オランダを見事アウェーで下しており、来年のチェコ大会では3連覇を賭けて王座防衛に挑みます。今や欧州という枠組みの中では、イタリアは長年のライバルをも上回る立ち位置にいるのです。

 G.G.佐藤外野手やアレックス・マエストリ投手(オリックス)の存在により、日本のファンにも知られるところとなったイタリア野球。世界野球ソフトボール連盟(WBSC)の初代共同会長リカルド・フラッカリ氏を輩出するなど、国際球界における存在感は日に日に増すばかりです。オランダに続いて、彼らが欧州の枠を超えて世界で活躍する日が来るのは、おそらくそう遠くはないかもしれません。

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数字で語る国際野球【第一回】ファンミル入ってる…ソフトバンクに ~数字で見るオランダ代表巨漢投手~

ファンミル入ってる…ソフトバンクに ~数字で見るオランダ代表巨漢投手~

 本項は「数字で語る国際野球」と称し、特に国際野球関連のトピックスについて数字及び指標を多く用いて論じるものである。
 記念すべき第1回目の記事としてちょうど福岡ソフトバンクホークスにテストされたオランダ代表投手、Loek Van Milについて論じていきたい思う。
 それでは彼がここまで残してきた実績を踏まえ、NPBで期待される成績と役割について論じていくこととしよう。

 まずLoek Van Mil(国際野球ファンの間ではファンミル、NPBではバンミル表記となるか)の概略を確認する。Van Mil投手は1984年生まれで今年29歳となる。2006年にミネソタ・ツインズと契約し、MLB挑戦への道筋を歩み始めた。以来、ロサンゼルス・エンゼルス オブ アナハイムやクリーブランド・インディアンス、シンシナティ・レッズといったチームでプレーし、R級から始まり昨年はAAAまでプレーしてきた。彼の残してきた実績から彼がどのようなタイプであるかを確認してみたい。

1.jpg  

 まずは基本的なスタッツを確認する。マイナー8年間で先発試合数はわずかに9、基本的にリリーフ投手である。NPBでも当初はリリーフでの起用となるだろう。しかしNPBは投手が実績を残すと先発投手として起用する傾向にあるが、ここまで224試合も中継ぎでの起用をされているため、NPBでもリリーフを任せるべきだと考える。また、リリーフの中でもイニング数は多めでありどちらかというとロングリリーバータイプなのかもしれない。
2.jpg 
 続いての表で気になるのはややWHIPが高いこと。マイナー通算で1.39というのはいただけない。特に384イニングで181四球は若干多いといえる。
3.jpg 
 この表を見ていただける通り、奪三振率はそこまで高い投手ではなく、それでありながら四球数は多い。大柄な投手でありながら、狙って三振を取れないのはリリーフ投手としては良い傾向とは言えない。とはいえ、各クラスで1年後には対応し、奪三振率は上がっていることもわかる。今なお成長中の投手といえる。続いてHR/9を見るとこちらの数字は通算0.61とキャリアを通じて被本塁打が少ない投手であることがわかる。広い福岡ドームで非力な日本人打者を相手にしている限りめったに本塁打を浴びることはないだろう。
4.jpg 
 FIPとERAを比較してみるとややFIPよりも良い数字をERAでは出している。しかしながらLOB%は平凡な数字であり、またBABIPの恩恵を受けていないことを考えると、やはり一発を浴びることが少ないことが彼の成績を底上げしていることがわかってくる。

 では、彼は本当に被本塁打が少ない投手なのだろうか。一般的にフライが多い投手は被本塁打が多く、逆にゴロが少ない投手は被本塁打が少ない。また、三振を多くとれる投手はフィールドに飛ぶ打球がそもそも少ないため、被本塁打が少ない。また、MLBでは平均すると運不運はあるが、全フライの10%がスタンドインするといわれている。ここからVan Milの投手としての傾向を探る。つまり以下の式に従い、全打球に占めるフライの割合を試算してみる。なお、これはあくまで試算であるため、正しいとは限らない。
式)
全アウト数-三振数+安打数 …フィールドに飛んだ打球数(A)
((HR/9)/(10%))*(イニング数/9) …想定されるフライの数(B)
B/A*100

 これを計算すると0.0-39.2%、通算21.1%という値を得ることができた。一般的にフライは全打球のうち4割程度を占めているため、かなり低い数字であることがわかる。つまり、Van Milは極端にゴロを打たせる投手であり、そのため被本塁打は少ないことがわかる。これは広い福岡ドームにもゴロを打つことが多い日本人選手にもマッチしたスタイルである。このことから仮にNPBにVan Mil投手が来た場合、多少コントロールの無さで苦労することがあるかもしれないが、被本塁打が少ないため、それなりの成績を残すことができるといえるだろう。

G 投球試合数
GS 先発試合数
IP 投球イニング数
W 勝利数
L 敗戦数
SV セーブ数
H 被安打
R 失点
ER 自責点
HR 被本塁打
SO 奪三振数
BB 与四球数
HBP 与死球数
WHIP 投球回数ごとの与四球と被安打の合計。1.4を超えるとランナーを出しすぎ、逆に1を切ると優秀といえる。とはいえ運不運で大きく変わる指標。
K/9 奪三振率 9イニングあたりの奪三振数を示す。9を超えると奪三振が多い投手といえる。
BB/9 与四球率 9イニングあたりの与四球数を示す。4を超えると与四球が多い投手といえる。
HR/9 被本塁打率 9イニングあたりの被本塁打数を示す。1を切ると被本塁打が少ない投手といえる。
K/BB 奪三振数/与四球数 1つ四球を与えるうちにいくつ三振を奪うかを示す。3を超えるとコントロールが良い投手であるといえる。また、最も投手の実力を示している指標ともいえる。
ERA 防御率
FIP 被本塁打・奪三振・四球以外のすべての打球は投手の責任ではない、と考え、前述の3つの指標から導き出される疑似防御率。防御率よりもより投手の実力を表しているといえ、また安定感が高いため成績の予測の参考とできる。

{13×被本塁打+3×(与四球+与死球-敬遠)-2×奪三振}÷投球回+リーグごとの補正値
補正値:リーグ全体の[防御率-{13×被本塁打+3×(与四球+与死球-敬遠)-2×奪三振}÷投球回]
LOB% 残塁率 その投手の運を示す指標といえ、70%を割ると不運であり、また80%を超えると幸運であるといえる。どんなタイプの投手であっても年によって大幅に数字が変わる。
BABIP 全フィールドに飛んだ打球のうち、安打になる割合。大体3割前後が標準でこれを大きく超えると不運、逆に大きく割り込むと幸運といえる。ただし近年ではさらに分析が進み、投手や打者の打撃・投球の質による変化があることもわかっている。


韓国プロ野球で歌われるJPOP

国際野球をテーマにしたブログマガジン創刊ということで、日本以外のプロ野球界の応援歌についてご紹介していきたいと思います。第1回目の今回は、隣国韓国プロ野球で歌われているJPOP応援歌をご紹介いたします。まずは、応援歌をお聞きいただければと思います。



歌詞 : 
두산~손~시헌 오~오~ 오~ 오~오~  ×4
トゥサン ソン~シホン オーオーオーオーオー  ×4

この応援曲は、韓国プロ野球界を代表するショートストップ、2010年広州アジア大会の正ショートでもあったトゥサンベアーズ(두산 베어스)のソン・シホン(손시헌)内野手の応援曲となります。

その原曲は、活動中止中の人気パンクロックバンド
ELLEGARDEN(エルレガーデン)の「Marry Me」という曲となります。



日本でも決して世によく知られた曲ではない、「Marry Me
という曲。
この曲がなぜ、韓国プロ野球の応援歌の採用されたか?という疑問がふと思い浮かぶ方もいらっしゃいますかと思います。実はこの曲、現地の携帯電話(Anycall)のCMのバックミュージックとして採用されていました。その曲を聞いて、この応援曲ができあがったようです。2013年シーズンは、登場曲に原曲を使用し、打席前から応援歌まで「Marry Me」が流れるという演出をしていました。

韓国プロ野球界でもアニメソングを含めてもJPOPや日本の歌が原曲となっている応援歌は少なく、特にJPOPの原曲の応援歌は非常に少ないため、韓国プロ野球界で異色の応援歌となっています。球場で歌っているファンのうちどのくらいの人が日本の曲だと知っているのかいつも気になるそんな応援歌です。


元となった携帯電話(Anycall)CM


この記事を出筆最中に、ソン・シホン内野手は、2013年オフシーズンにFAを取得し、今年から新球団として参入(2軍は昨年から)したNCダイノスへの移籍が決まりました。このため、この名応援曲がNCへ移籍するのか、それともトゥサンベアーズの別の選手の応援曲になるのか、2013年で聞きおさめになってしまうのかは未定となっています。2014年シーズン、NCダイノスでのソン・シホン選手の活躍とともに応援歌も要注目となります。

欧州野球ツアーズ~オランダ編~

皆さん初めまして、ベースボールブリッジ代表の田中亮多です。僕はこれまで、SYSTEM-R名義で「欧州野球狂の詩」というブログを通じて、ヨーロッパをはじめとする国際野球についての様々な情報発信を行ってきました。しかし、ブログの方は気が付けば開設4年目を迎え、当初と比べて内容がずっとコアでニッチな色彩を帯びるように。あまりこれまで国際野球という存在に目を向けてこなかった方々にとっては、ハードルが高く記事の内容についての理解やイメージがしにくくなってしまっている現状があります。
 そこでこのブロマガでは初めて国際野球に、特に自分の「専門分野」であるヨーロッパ野球に触れる皆さんのために、なるべく分かりやすく欧州球界の歴史や「今」について解説する「欧州野球ツアーズ」というシリーズ形式の記事を執筆していきたいと思います。可能な限りイメージしやすいような形で綴っていけるよう努力していきますので、これからどうぞよろしくお付き合いください。記念すべき第1回目で取り上げるのはオランダです。

1.オランダ
 ヨーロッパの中では比較的小国の部類に入るオランダが、今回の主役として抜擢された理由はもちろん、彼らが欧州球界における最強国だから。13年春に行われたWBCでは、強豪キューバなどを破り4強入りを果たしましたが、実はそれ以前にも09年大会で強豪ドミニカ共和国を2度続けて破ったり、11年まで行われたIBAFワールドカップ(旧国際野球連盟が主催していた野球の国際大会、WBCとは別)の最後の大会(パナマ)にてキューバを破り初優勝したりと、国際舞台では既に強豪国と互角以上にわたり合っているんです。

 サッカーでは圧倒的な攻撃力で著名なオランダですが、野球での彼らの強さはディフェンス面の堅牢さに支えられています。投手陣はその大半が低めへの制球に優れており、積極的にどんどんストライクを投げ込んでいくスタイルが身の上。バックにはカリブ海に浮かぶオランダ王国の構成国(キュラソー、アルバなど)で生まれた、軽快な身のこなしと精度の高いボールハンドリング能力を兼ね備えた身体能力の高い野手陣がずらりとならび、相手打線をテンポよく打ち取っていきます。

 09年WBCでは貧打が大きな課題となりましたが、日本でもすっかり御馴染みになったウラディミール・バレンティン(東京ヤクルト)、アンドリュー・ジョーンズ(東北楽天)を筆頭に多数の強打者が台頭し、現在はむしろ打線が強力な武器の1つになっています。また、野球オランダ代表は常設組織としての歴史が長く、代表選手のほとんどが国際大会では経験豊富。普段とは違う気候や食事、母国との時差、対戦相手についてのデータの少なさ、突然変わる大会日程…。普段のペナントレースにはないこうした要素をトップ選手が知り尽くしている国は、近年では他にキューバくらいしか見当たりません。だからこそ、オランダは今や欧州の枠を飛び越え、世界レベルの強豪にまで成長できたのです。

 ところで、日本ではどうしてもカリブ出身者による活躍ばかりが先行してしまうオランダですが、ヨーロッパ本国にも立派な野球の文化と歴史があります。本国における野球とソフトボールを管轄する、オランダ王立野球・ソフトボール協会(KNBSB)は1912年の設立。トップリーグ・フーフトクラッセ(オランダ語でメジャーリーグの意)は8チームで構成され、1チームが年間42試合を戦ってオランダ一を決めます。ここでは総勢54名いるオランダ人マイナーリーガーをも押しのけて、代表で主力としてプレーする選手たちも少なからずプレーしています。齢38にして今なお代表投手陣の大黒柱であり続ける、ロブ・コルデマンス(L&Dアムステルダム・パイレーツ)はその代表格と言えるでしょう。

 17年WBCでは、今年果たせなかった決勝進出や初優勝を本格的に射程に入れてくるであろうオランダ。今年は2度大勝した我らが侍ジャパンにとっても、再び会いまみえる時は大きな壁となっていることは想像に難くありません。09年大会での大番狂わせをきっかけに、僕を国際野球の世界に引き込んだ彼らが、どれだけ大きな存在になっているかが楽しみです。

今後のブログについて

今後、ベースボールブリッジが国際野球情勢に関する情報集積地としての役割を担っていくためにも、ブログからの情報発信を増やします。

具体的には、ベースボールブリッジのメンバーがそれぞれの得意分野などについての記事を書いていきます。

また、弊団体の活動資金を確保するために、一部有料記事も追加して行く予定です。

それではみなさんお楽しみに。
プロフィール

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Author:baseball-bridge
野球があまり盛んではない国々(野球マイナー諸国)への野球用具の送付や啓発イベントの開催、その他様々なプロジェクトの実施を通じて野球競技の国際的普及とメジャースポーツ化を目指すNPO法人です。現在新メンバーを鋭意募集中です。参加希望の方はrecruit@baseball-bridge.orgまで!!

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