スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

数字で語る国際野球【第一回】ファンミル入ってる…ソフトバンクに ~数字で見るオランダ代表巨漢投手~

ファンミル入ってる…ソフトバンクに ~数字で見るオランダ代表巨漢投手~

 本項は「数字で語る国際野球」と称し、特に国際野球関連のトピックスについて数字及び指標を多く用いて論じるものである。
 記念すべき第1回目の記事としてちょうど福岡ソフトバンクホークスにテストされたオランダ代表投手、Loek Van Milについて論じていきたい思う。
 それでは彼がここまで残してきた実績を踏まえ、NPBで期待される成績と役割について論じていくこととしよう。

 まずLoek Van Mil(国際野球ファンの間ではファンミル、NPBではバンミル表記となるか)の概略を確認する。Van Mil投手は1984年生まれで今年29歳となる。2006年にミネソタ・ツインズと契約し、MLB挑戦への道筋を歩み始めた。以来、ロサンゼルス・エンゼルス オブ アナハイムやクリーブランド・インディアンス、シンシナティ・レッズといったチームでプレーし、R級から始まり昨年はAAAまでプレーしてきた。彼の残してきた実績から彼がどのようなタイプであるかを確認してみたい。

1.jpg  

 まずは基本的なスタッツを確認する。マイナー8年間で先発試合数はわずかに9、基本的にリリーフ投手である。NPBでも当初はリリーフでの起用となるだろう。しかしNPBは投手が実績を残すと先発投手として起用する傾向にあるが、ここまで224試合も中継ぎでの起用をされているため、NPBでもリリーフを任せるべきだと考える。また、リリーフの中でもイニング数は多めでありどちらかというとロングリリーバータイプなのかもしれない。
2.jpg 
 続いての表で気になるのはややWHIPが高いこと。マイナー通算で1.39というのはいただけない。特に384イニングで181四球は若干多いといえる。
3.jpg 
 この表を見ていただける通り、奪三振率はそこまで高い投手ではなく、それでありながら四球数は多い。大柄な投手でありながら、狙って三振を取れないのはリリーフ投手としては良い傾向とは言えない。とはいえ、各クラスで1年後には対応し、奪三振率は上がっていることもわかる。今なお成長中の投手といえる。続いてHR/9を見るとこちらの数字は通算0.61とキャリアを通じて被本塁打が少ない投手であることがわかる。広い福岡ドームで非力な日本人打者を相手にしている限りめったに本塁打を浴びることはないだろう。
4.jpg 
 FIPとERAを比較してみるとややFIPよりも良い数字をERAでは出している。しかしながらLOB%は平凡な数字であり、またBABIPの恩恵を受けていないことを考えると、やはり一発を浴びることが少ないことが彼の成績を底上げしていることがわかってくる。

 では、彼は本当に被本塁打が少ない投手なのだろうか。一般的にフライが多い投手は被本塁打が多く、逆にゴロが少ない投手は被本塁打が少ない。また、三振を多くとれる投手はフィールドに飛ぶ打球がそもそも少ないため、被本塁打が少ない。また、MLBでは平均すると運不運はあるが、全フライの10%がスタンドインするといわれている。ここからVan Milの投手としての傾向を探る。つまり以下の式に従い、全打球に占めるフライの割合を試算してみる。なお、これはあくまで試算であるため、正しいとは限らない。
式)
全アウト数-三振数+安打数 …フィールドに飛んだ打球数(A)
((HR/9)/(10%))*(イニング数/9) …想定されるフライの数(B)
B/A*100

 これを計算すると0.0-39.2%、通算21.1%という値を得ることができた。一般的にフライは全打球のうち4割程度を占めているため、かなり低い数字であることがわかる。つまり、Van Milは極端にゴロを打たせる投手であり、そのため被本塁打は少ないことがわかる。これは広い福岡ドームにもゴロを打つことが多い日本人選手にもマッチしたスタイルである。このことから仮にNPBにVan Mil投手が来た場合、多少コントロールの無さで苦労することがあるかもしれないが、被本塁打が少ないため、それなりの成績を残すことができるといえるだろう。

G 投球試合数
GS 先発試合数
IP 投球イニング数
W 勝利数
L 敗戦数
SV セーブ数
H 被安打
R 失点
ER 自責点
HR 被本塁打
SO 奪三振数
BB 与四球数
HBP 与死球数
WHIP 投球回数ごとの与四球と被安打の合計。1.4を超えるとランナーを出しすぎ、逆に1を切ると優秀といえる。とはいえ運不運で大きく変わる指標。
K/9 奪三振率 9イニングあたりの奪三振数を示す。9を超えると奪三振が多い投手といえる。
BB/9 与四球率 9イニングあたりの与四球数を示す。4を超えると与四球が多い投手といえる。
HR/9 被本塁打率 9イニングあたりの被本塁打数を示す。1を切ると被本塁打が少ない投手といえる。
K/BB 奪三振数/与四球数 1つ四球を与えるうちにいくつ三振を奪うかを示す。3を超えるとコントロールが良い投手であるといえる。また、最も投手の実力を示している指標ともいえる。
ERA 防御率
FIP 被本塁打・奪三振・四球以外のすべての打球は投手の責任ではない、と考え、前述の3つの指標から導き出される疑似防御率。防御率よりもより投手の実力を表しているといえ、また安定感が高いため成績の予測の参考とできる。

{13×被本塁打+3×(与四球+与死球-敬遠)-2×奪三振}÷投球回+リーグごとの補正値
補正値:リーグ全体の[防御率-{13×被本塁打+3×(与四球+与死球-敬遠)-2×奪三振}÷投球回]
LOB% 残塁率 その投手の運を示す指標といえ、70%を割ると不運であり、また80%を超えると幸運であるといえる。どんなタイプの投手であっても年によって大幅に数字が変わる。
BABIP 全フィールドに飛んだ打球のうち、安打になる割合。大体3割前後が標準でこれを大きく超えると不運、逆に大きく割り込むと幸運といえる。ただし近年ではさらに分析が進み、投手や打者の打撃・投球の質による変化があることもわかっている。


スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

baseball-bridge

Author:baseball-bridge
野球があまり盛んではない国々(野球マイナー諸国)への野球用具の送付や啓発イベントの開催、その他様々なプロジェクトの実施を通じて野球競技の国際的普及とメジャースポーツ化を目指すNPO法人です。現在新メンバーを鋭意募集中です。参加希望の方はrecruit@baseball-bridge.orgまで!!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスカウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。